<< 講義のつぼメニューへ
< 戦略情報システム学 シラバスへ 組織工学にみる組織理解(1)
【2002,10,18】【連載回数 第3回】
前回の事例紹介の内容についてのポイント
・オンラインでやることが重要である
・情報は1社で独占するのではなく、業界で共有する
・情報システムだけではなく、戦略も必要である
・投資を惜しまない
・行き先(飛行機)だけでなく病院なども教えてくれる
・競争だ
etc...
組織工学(Organizational Engineering)
第1章 組織工学へのアプローチ
1.1 工学的アプローチ(Engineering Approach)1.1.1 組織の実態論をふまえた方策論
- 対象: 人間組織
1)組織の実態論
・Natural System
→ 自然システム ×
自然のあるがままのシステム ○
・現実に対する説明のメカニズム
→ なぜ、航空会社はああいうシステムを作ったのか
2)方策論、規範論
・どうするか?
→ 組織はこうあるべきだ!
- 組織工学: 方法論+実態論といった程度の意味
価値(方策には目的あり)の問題に入り込む
→ 人にやさしいシステムを作ります。
↑ 作り出すのは普通の人。(実際には使わない人?)
使う人からみた価値がわからなくては、本当に人にやさしいシステムは作り出せない。
今までは、科学から「信念、信条、価値」を無視していた → 今ではこれらを無視できなくなってきた
価値と事実の分離の要請は多かったが、現実にはなかなか分離は不可能
1.1.2 バランス(平衡)感覚の重要性
・組織アセスメント(Organizational Assessment)
ある立場からの組織設計が、どのように他集団へ影響するかを推定する必要性
1.1.3 複数の代替案
・資源ポートフォリオ(Resource Portfolio)
資源(生産要素) 人手、時間、原料、装置、エネルギー、情報、顧客、市場など
資源の上手な組み合わせ
→ 例えば、A,B,Cがあったら、30,30,40とするか、100,0,0とするか
資源間のトレードオフ−人手を減らして装置に替えるなど
→ 腕のいいSEと悪いSEとでは単価が違う
1.1.4 合理的選択(Rational Choice)
・工学的アプローチ 合理的選択を意識 最適化原理(Optimization Principles)
→ 最適 … すべてのものになりうる、すべてのものを見て比較
・選択=意思決定(Decision Making)
意思決定の目的 通常は最適化(Optimization)の達成
組織の場合には、最適化は困難
→ 最適化(解)= 自然科学 ∀a∈X
満足化(解)= 社会科学 ∃a∈X
・認知的限界(Cognitive Limitation)の存在 限られた合理性(Bounded Rationality)
認識力、認知力 → 数字:7チャンク、人の顔・能力を知る:20人くらい−100人に指示できるのは人間じゃない!?
予測力、計算力 → 計算機が得意
洞察力、評価力 → 人間
認知的限界からくる不確実性の対処のために情報収集・処理をし、最適化を可能にせんとする
1.1.5 フィードバックによる学習
・組織現象の把握 動的(Dymamic)循環過程として把握する必要
・意思決定 現状に対する不満・問題の解を求め、実施し、結果をフィードバックし、学習しながら改善してゆく
1.1.6 組織に於ける人間的側面
A、Bは組織の中では重要!!
@Machine-Mchine Interface 伝統的(狭義)工学の対象 AMan-Machine Interface 単調作業の問題、Compyuter を利用した情報システムのもたらす影響など BMan-Man Interface 組織の中心問題
機械がやる仕事と人間がやる仕事をどう組み合わせるか。
1.2 システム思考(Systems Thinking)
全体がよくなることが目的(重点主義のこと)
誰(資源)をどこに配置させるか
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
次週(10/25)は大学祭準備のため休講です。
< 戦略情報システム学 シラバスへ