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←メディア論シラバスへ (8)だまされにくい人になる〜メディアリテラシー
2002,6,6 第8回
<1.メディアリテラシーとは何か> 今、世界にはメディアが偏在している。
何が正しくて何が正しくないのかを判断する力を身に付けることは重要だといえる。(以下は配布資料より)
メディア使用能力、受容能力、表現能力の3つを束ねて丸めた総体がメディア・リテラシーである。 メディアを使用し、表現することを通じて、より深く、批判的に判ることができる。 このような循環性の中で、メディア・リテラシーの理論と実践をとらえていくことが重要だ。
(配布資料の参考文献)
・鈴木みどり(編)(1997)「メディア・リテラシーを学ぶ人のために」世界思想社
・カナダオンタリオ州教育省(FCT訳)(1992)「メディア・リテラシー」リベルタ出版
<2.「テレビを読み解く」> カメラは何かを隠し、何かを強調しているのだということを忘れてはならない。
同じ内容でも放送局によってニュースの取り上げ方が違ってくる。
見比べてみるのもおもしろいかもしれない。(以下は配布資料より)
・メディアはすべて構成されたものである
・メディアは現実を構成する
・オーディエンスがメディアから意味を読み取る
・メディアは商業的意味を持つ
・メディアはものの考え方(イデオロギー)を持つ
・メディアは社会的・政治的意味をもつ
・メディアの様式と内容は密接に関連している
・メディアはそれぞれ独自の芸術様式をもっている(配布資料の参考文献)
「メディアは今;テレビを読み解く〜カナダ
<3.NIE 新聞を読み解く> NIE とは Newspaper in Education(教育に新聞を)の略称である。
これは学校等で新聞を教材にして勉強する学習運動のことで、1930年代にアメリカで始まったそうだ。
新聞をもとに家族や他の生徒と話し合いをすることにより、小学生が正しい情報を得る手助けになるようだ。<4.「CMインプレッション」> CMを見て買ったという商品は何個くらいあるだろうか。
「思っていたのと違う」「無駄な買い物をしてしまった」なんて後悔したこと、ありませんか?
以下に広告主張の種類と例を載せておきます。(以下は配布資料より)
証人推奨型…有名人や著名団体がその商品を保証、推薦する。
転換型…あるアイディアの特徴を別のものに転換させる。
平凡口調型…皆と同じように思えるようになじみ深い表現で大衆に親しみを込めて語りかける。
時流型…今はやっているということを主張する。
スノッブ型…憧れの生活を人々に連想させる。
事実立証型…図表、統計を使って商品の絶対性を証明する。
恐怖型…個々の恐怖感や不安をかきたて利用する。
反復型…商品イメージを強調するため同じような表現を何回も繰り返す。
科学型…商品の効果、効能には科学的な根拠があるということを示唆する。
曖昧型…実際よりも商品をよく思わせるため、helps,fights,up to,virtually などのような曖昧な修飾語を使う。(配布資料の参考文献)
カナダオンタリオ州教育省(p.182-3)
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