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概説 情報システムにおけるファイルやデータベース
2000.10.05 第1回
- プログラムを実行して、ある処理結果が得られたとしても、コンピュータの電源を切れば、その処理結果は消えてなくなる(揮発性)。
- 処理結果を保持しておいて、以後に利用したいときは、処理結果のデータを記憶しておくことが必要になる。
- 以後の処理では、そのような記録されたデータが入力となって、新しい処理結果が得られる。
- 特に、事務処理では、日々の事務の業務の結果が記録され、情報システムで活用される。
- 記録されるデータは、プログラムテキストのような場合もあるし、プログラムが処理するための、決まった形式で記録されているデータの場合もある。
帳簿 ←→ ファイル
- コンピュータを使用しない人手による場合でも、データを処理する必要があるときには、データが記憶されている。それは帳簿と呼ばれる、記録である。
- 家計簿、銀行口座通帳、などはその典型的例である。
- 帳簿は、ある一定の形式をしていて、頁の先頭の行には、以下の行で記録されるデータについてのデータの種別が示されている。
- 銀行口座の通帳では、「日付」、「預入/払出内容」「預入金額」「支払金額」「残高」がデータの種別である。
- コンピュータでの電子的な記録として、帳簿に類似したものが、ファイルと呼ばれる記録である。目に見えるわけではないが、ファイルでも、同様のことが行われている。
- 先頭行で示される、「日付」「預入/払出内容」「預入金額」「支払金額」「残高」は、データ項目名(あるいはデータフィールド名)と呼ばれる。
- ファイルとは「帳簿に類似して、データをコンピュータの二次記憶に格納し、プログラムからのデータ利用を可能にするデータの入れ物」である。
データベース
- ファイルはある目的のために作られるものであって、多くなるにつれて自然とファイル同士が関係を持ってくる。
- (例)銀行口座の場合における普通預金とローンの顧客の名前等
そこで多数のファイルを関連づけて扱おうとするのが、データベースの考え方である。