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第6回 エンカウンター@
04/12/2002
連載第6回
【今日の授業内容】
1.ロジャーズのエンカウンターグループ
「治療」というよりも、「開発」「啓発」と言った形の援助となる。
方法…複数のメンバーとファシリテイターとのグループを形成し、輪を作って座る。予め課題を決めて行わず、グループのプロセスはメンバーの自発性にゆだねられる。“basic encounetr group”・・・比較的構造化されておらず、自分を表現したり、感情を探索したり、人とのコミュニケーションを行うために最大限自由な雰囲気を提供する。
メンバー同士の相互作用が強調され、防衛や仮面を脱ぎ捨てて、ほかのメンバーと直接かつ率直にかかわりあえる雰囲気が作られる。
その中で信頼が生まれ、参加者は、自分の自己防衛的な態度を知ってそれを変えたり、もっと革新的で建設的な行動を吟味して取り入れたりする。その結果、日常生活においても、ほかの人より適切かつ効果的に関われるようになっていく(C.R.Rogers)
2.伊藤博のニューカウンセリングの感想
ロジャーズのカウンセリングから出発した伊藤が、ヨーガなどの影響を受けながら発展させた「心身一如」のカウンセリング。
つまり、体も多く使おうというのがこのカウンセリングのコンセプトみたいです。
3.國分康孝らの構成的グループエンカウンター
構成的エンカウンター
主として学校場面に応用されている方法。
@ふれあいと事故発見を促進するためのものであり、両者は平行して進められること
Aメンバー構成やその状態に合わせてリーダーやスタッフが柔軟にプログラムを編成して進める構成的なものであること(1)リーダによる教示
@エクササイズのねらい、Aエクササイズの内容・方法、Bエクササイズをするときの留意点、についてリーダーは説明する。
ルールとしては主に@守秘義務A非難したり批判的・評価的発言をしないB発言を強要しない、などあり、これが守られないとリーダーが介入する
(2) シェアリング
メンバー相互の感情と試行と行動の仕方を共有する体験のこと。感じたこと気付いたことを自由にだしてもらう、という方法もある。シェアリングでは不快感などネガティブなことでかまわないから出してほしい、という風にすることが肝心。
5.参考文献
@伊藤博『ニュー・カウンセリング』誠信書房、1983
A國分康孝編『構成的グループエンカウンター』誠信書房、1992
B國分康孝、片野智治『構成的グループエンカウンターの原理と進め方』誠信書房、2001
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