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心理学における推計学について (2)

【2002/12/02】【 第10回】



<本日の講義内容>
      
               尺度(scale)の種類

 今回も講義の内容がシラバスと異なります。

尺度(scale)の種類

アンケートや実験などでは測定値として数を使う。これを数値化といい、 そのときの数の系列を「尺度(scale)」という。データとして使われる 数(尺度)には、レベルの異なる4種類がある。

意味 身長の例 その他の例
「名義尺度」(nominal scale) データの分類などをして、その分類カテゴリに名称としての数値を割り 振る。それがデータとなる。 身長が奇数の人を1組、偶数の人を2組とする。そのときのが名義尺度となる。これらは数値であっても、区別を表すものに過ぎない。 背番号など
「順序尺度」(ordinal scale) アンケートの結果をある規則に従い、並べて番号を振る。そのときの順番 がデータになる。 背の高い順に並べて番号をふるものとする。そのときの順番が順序尺度 となる。順位であるから方向はあるが、その間隔は意味を持たない。 打順など。
「間隔尺度」(interval scale) データの中である基準を決め、そこからの数値の差を求める。そのときの差 (測定値)がデータとなる。 身長の一番小さい人、あるいは100cmからの差をとって、それを測定値とする。 そのときの数値が間隔尺度になる。比ではなく差に意味があるので、数値の原点(絶対0 点、無の状態)は不必要である。 温度の摂氏(°C)など。
「比率尺度」(raito scale) 実験やアンケートの結果値そのものがデータとなる。 身長の値そのものが比率尺度になる。この尺度は数値の原点(絶対0 点、無の状態)を備えている。 人数や頻度などの度数、金額など。




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