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生徒指導の意義と課題

2002/10/07 第1回

1 生徒指導の今日的課題
    (1) 教育機能の低下
      ア  学校教育で低下しているものは?
          ・・・対人関係の希薄化、特に子どもと教師の信頼関係が薄くなっている(学校の規模が大きくなっているから)、
                教師の指導力不足、教師の指導観の食い違い
イ 家庭教育で低下しているものは? ・・・核家族化、少子化、父母の役割の混乱、養育上の問題、しつけ等
ウ 社会教育で低下しているものは? ・・・地域住民の連帯感の希薄化・青少年への無関心、規範意識の低下

(2) 子ども自信のパーソナリテイの問題 ひ弱になってきている。ちょっとしたことで泣いたり挫折したりする。
2 生徒指導の進め方
    (1) 生徒指導の意義・・・いろいろな角度から考える。
      ア  生徒指導は、個別的かつ発達的な教育を基礎とするものである。
            ・・・集団を中心として進められているが、すべての生徒を同一のものにすることはできない
                 (非行対策を対象としたものでは無いってこと)
      イ  生徒指導は、一人ひとりの児童・生徒の人格の価値を尊重し、個性の伸長図りながら、同時に社会的な資質や
          行動を高めようとするものである。
      ウ  生徒指導は、児童・生徒の現在の生活に即しながら、具体的、実際的な活動として進められるものである。
          現在への熱中 → 将来へ。『継続は力なり』生徒指導は、すべての児童・生徒(の健康面・体・心)を対象とするものである。
          問題行動や頭が悪い等の限定の生徒ではなく。
      オ  生徒指導は、統合的な活動である。
          学業・適応・道徳・・・指導。分けてあるけど、統合的な活動としてとらえる。
 

3 生徒指導とは
○  「一人ひとりの子どもの持っている緒条件(素質・環境・生育暦・将来の進路など)に即して、現在の生活に適応し、
個性を(伸長)させ、その所属する集団生活の向上を図ると共に、集団の成員としての生活を充実させ、さらに将来にお
いて社会の中で事故実現できるような素質、態度を育成していくための指導援助である。」
○ 「単に問題を持つ子どもだけを対象に援助・指導を与えるのではなく、(すべて)の子どもの望ましい人格の発達 をめざして、全生活を通じ、実態に即しつつ個別的、随時的に行われる教育活動である。」 ○ 「自己指導能力を児童・生徒のなかに育てること」 自己指導能力とは? 児童・生徒が自分で考え、気づき、決断し、実行するという筋道をとる指導。 自己指導能力の育成のための条件 ア) 自己存在感を味あわせる。 ・・・「自分も役に立っている」ことを実感させる場を増やす。 イ) 自己決定の場を与える。 ・・・自分で考え決めてやる。うまくいかないときはどうするかも自分で決める。 ウ) 共感的人間関係づくり。




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