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←ヒューマンインタフェース シラバスへ コンピュータと人間との関わり(2)
― 人間の認知構造(前回の続き) ―
【2001,11,07】【連載回数 第6回】
2. ユーザ行動に関する7段階モデル(Normanのモデル)
・「HIの利用」を目標現実行動として捉えたサイクリックなモデル
・HI設計の指針がわかる
・HIの問題点の摘出位置付けが容易
< 例 >
目標 ― 昨日作成した原稿を見たい
意図 ― 原稿ファイルをワープロで開く
行為 ― アイコンをダブルクリックする
実行 ― 手を動かす
知覚 ― 画面上のウィンドウを見る
解釈 ― ウィンドウの文章はAであるか?
評価 ― 目的を達成したか?
3. 人間行為に関する3階層モデル
◯人間行為の自立性が表現可能
・スキルベースの行為
意図が形成された段階で自動化され意識的制御を伴わず実行される
・ルールベースの行為
特定のゴールを実現させるために獲得されているルールをもとに実行
定型的なパターンの組み合せ
・知識ベースの行為
外部状態の認知と解釈による問題解決
●エラー
・スキルレベル : スリップ(ずっと同じ字を書いていると、次第に違う字になってしまうetc..)
近くにあるボタンを押す・ルールレベル : 意識には正しいが適用を間違う
(ダイアログで「いつもはデフォルトが”OK”だ」と覚えていると、
デフォルトが”キャンセル”の時でもつい押してしまうetc..)・知識ベースレベル : 錯誤
4. 認知過程のモデル(小松原)
・心理学の研究成果をもとにした認知構造モデル
・HIの設計原則を提案
(1)受容器
視覚
設計原則
眼球の構造と視力 視野と弁別能力 眼球運動(サッケード(動かす) → 停留(とめる) 230msec) 輻湊(寄り目 200〜300msec)と散開(開き目 400〜500msec)
- 注視点から離れる情報は「大きく」「点滅」「色をかえる」
- 注視すべき表示は同じ位置に(別の位置に表示すると停留までに時間がかかる)
- 画面変更時は注視すべき位置を表示(砂時計にするなどして、注視する位置を表示する →(そうでないと) 輻湊と散開が起きて目が疲れる)
聴覚
設計原則
無指向性(プリントを見てる時にパソコン
から”ピッ”と鳴るetc..)、遮断不能、複雑
な内容は伝達不可能
- 入力の催促、エラー警報に有効
- 注意の喚起に有効
- 複雑、重要な情報の内容は提示しない
********************レポート ******************** ※今回のレポートはありません。
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