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担当:渡邊慶和

戦略情報システムという学問領域

【2000/12/1】 【連載回数 第9回】

今回は第6回講義で出された課題についての発表が行われました。
なぜそれが戦略的情報システムなのかを書いている、4つのグループが発表しました。


■課題発表 : 戦略的情報システムの事例/何故それがそうなのか
1.商人戦略情報システム
特徴
「待ち」から「攻め」のスタイルに変わっている
なぜ
エリアを分析し、効率的(能率的)に商売を行う

2.イントラネットの構築−WWWの技術をイントラネットに
イメージ
有効性
効率性
能率性はあって当たり前
当たり前だったことを変える
今までできなかったことができる
なぜ
費用の安さ
情報共有の効率化(情報検索のスピードアップ)
顧客満足の向上(企業内の問題解決で客にフィードバック)
大量の情報からの効率的な情報選択

3.「すかいらーく」のインターネット戦略
特徴
オープンネットワーク
衛生を利用したデータ通信(店内放送、社員教育、商品関連マスターデータ)
BtoC(ルームサービスをインターネットで受注、サーバでプッシュ技術を用いる)
BtoB(資材調達をインターネットで行う)
戦略
どこに資源を配分するか(モノの動きを良くすること)
資源の重点配分
なぜ
店舗、顧客、企業とのモノの動きに資源を投入
電子化することによる新たな取引先の獲得
戦略の促進
コストの削減
システムの投資効果の視点

4.アサヒビール(CRS)
なぜ
発注量の決定権がアサヒ
常に必要最低限の在庫が確保できる(アサヒは余分在庫の費用がかからない)
主導権がアサヒ(費用の削減に重点)
製造・在庫計画に確定性をもたらした

■戦略的情報システムとは
→戦略的な情報を扱うシステム
 ・イメージ
 ・概念モデル
 ・目標と範囲
■戦略情報システムのイメージ
システム/環境/組織/市場/戦略/競争
組織内情報システム→能率的
組織外情報システム→効率的
 戦略の場合は両方考える。orではなくand。

■戦略情報システムの定義
 ・戦略情報システムとは、情報システムである。
 ・戦略情報システムとは、競争優位に導く戦略機会生成のためのものである。
 ・戦略情報システムは、組織の戦略的行動を支援し、かつ促進するためのものである。
 ・戦略情報システムでは、情報技術と組織技術(情報の流れに関するしくみ)に使う。
 ・その使い方は、組織内外での総合的、統合的、有機的な組み合わせとなる。


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