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データモデルと要素
2000.11.16 第6回
- データベースとデータモデル
- データベースファイルのような入れ物に格納されるデータ内容の型であるデータ項目そのものの定義とともに、データ項目間の関係をも表現するものがデータベース
- データ項目そのものの定義やデータ項目間の関係を表現する道具として、いくつかの要素(データをまとめるもの)が必要になる。それらを使ってデータモデルができあがる。
- データの属性と関連
- 例として「学生」という実体レコード型が、「学籍番号」、「学生氏名」、「所属学部名」、「出身県名」という属性で特徴づけられたとする。
- 一人の学生は、この4つの属性に各々データ値が与えられて、一つのレコードとして表現される。
- 「学籍番号」は一つの学生には、一つの学籍番号を与えるためのものである。そうすることで、各々の学生の区別が可能である。
- 「学生氏名」は元々、その学生につけられている氏名であることは当たり前だが、たまたま同姓同名の学生がいないとも限らない。「学生氏名」という列からみれば、同姓同名の学生には、同じ「学生氏名」のデータ値が現れている。しかし、「学籍番号」を基に「学生氏名」をみれば、例え同姓同名でも、どちらのレコードがどちらの学生かは判定できる。
- 同様に、「所属学部名」や「出身県名」では、同じデータ値が多数存在するが、その各々は、「学籍番号」を基にすれば、どの学生の「所属学部名」や「
出身県名」であるかがわかる。
- 上の例では「学籍番号」が実体の(個々の学生)とレコード(個々の学生の表現)との間での各々属性の相互関係について主要な役割を果たしているかがわかる。「学籍番号は」学生レコードを区別するための、>主キー(鍵)primary Keyと呼ぶ。
- 抽象化と集約化
- 実体レコード型には抽象化と集約化の二種類の異なる関連がある。
- 抽象化

- ここでは、人間、牛、犬の抽象化として動物という実体レコード型を定義できる。
もう一つの例は、発送先、納入元、納入先は取引先という抽象化が可能である。
- 集約化

- 集約化とはある実体レコードを構成する要素を集約したものをいう。
自動車は車体と車輪と座席からなり、日付は年月日を合わせたものである。