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概説 情報システムにおけるファイルやデータベース

【2000.04.14 1限 第1回】
0.講義概要
  1. 参考書
    • 穂鷹良介:「データベース入門(改訂2版)」、オーム社
    • 穂鷹良介:「データベースシステムとデータモデル」、オーム社
    • 飯沢篤志、白田由香利:「データベースおもしろ講座」、共立出版
  2. 評価方法:期末試験の他、演習問題での理解度を加味する。演習はときどきやる。
  3. 連絡方法:
    (先生から):電子メール、掲示による
    (先生へ):電子メールで(takayama@soft.iwate-pu.ac.jp
  4. 念のため
    • 居場所:ソフトウェア情報学部B棟2F研究室8
    • 電話番号:内線2614
1.データベースとは
例) データベースのいろいろ
表1.1 データベースの分類
分類番号 データ量の程度 同時更新の程度 知能水準の程度 データベースの例
(1) パソコン上のデータベース
(2) 人工知能等で用いているデータベース
(3) 該当なし
(4) 該当なし
(5) データベースサービスで提供されるデータベース
(6) 人工知能等で目的とするデータベース
(7) 従来のファイルの発展形として統合化された共用ファイル群型データベース
(8) 人類が理想とするデータベース

データベース出現の背景
  1. データベースを可能にしたハードウェア技術
    • 大容量記憶装置のコストダウン
    • ランダムアクセス=データに番地を付けて記録を行い、後にそれを探して読んだり書き直したりするときにその番地を指定することによってどのような順番ででも処理が出来ることを言う。
      ・○:磁気ディスク、フロッピーディスク
      ・×:8ミリテープ、データカードリッジ、DAT
  2. 独立した存在としてのデータベース
    • 情報が資源、情報が財産
    • 例)製造業
      生産担当者、販売担当者、取締役、それぞれが別個にデータを管理しているのは無駄
    • 特定目的のファイルを目的別に作成するのは得策ではない。収集データが現実世界を正しく表現しているものならば、蓄積データは原則として1種類存在すれば十分で、むしろそのようにすることにより、他の関連分野との関係を同時に把握するのに役立つ
    • 更新は、1回で済むのがよい。
    • 「1 fact 1 place」
  3. 複雑なデータ処理をやさしくする道具
    • データベースを管理するためのシステム:データベース管理システム
      データの挿入、削除、更新、検索
    • データベース+データベース管理システム=データベースシステム
      データベースに関する3つの言葉の関係。ただし、データベースという言葉は多義的。
  4. 業務の統合化
    • 企業内の業務:
      ・現実の業務がバラバラに処理されていたとしても、同じ企業の中では事務処理上あるいは業務処理上、共通部分が相当あり、統合化によってかなりの部分の重複削除が可能。
      ・異なった業務であっても共通に把握しなければならない管理情報があるのが普通。情報の受け渡しが必要になることも少なくない。
      情報の統合化→データの統合化→データベース
  5. 標準的データ処理手段
    • データベースに対して要求されることを、ソフトウェア技術上の問題として考えると、要は共用多目的ファイルに対する簡便かつ標準的なインターフェースを確立すること。


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