第3回:電気回路のつなぎ方,電流の流れ方,オームの法則



《第3回の講義の内容》

今回は前回の続き的な内容で,「電気回路」「オームの法則」「抵抗とそのつなぎ方」について学んだが,高校で物理を履修した人に とっては理解しやすい内容だったと思う。そうでない人にとっては特に「抵抗」の箇所が難しく感じられたのではないだろうか。



《分かったこと》

§「電気回路」

曽我氏は電気回路を「電流が環流するループ状の一連の配線」と定義している。 簡単な電気回路を下に示してみた。電流が電池の+端子を出発し,ランプやスイッチを 経由しながら-端子へと環流している。配線がどこかで切れていれば当然電流は全く 流れない。したがってそれは電気回路とは呼ばない。多少例外はあるが基本的には電気回路 はループ状でなければならないのだ。




§「オームの法則」

「オームの法則」を発見したのは,もちろんオームさんである。「電圧(E) = 抵抗(R) * 電流(I)」は あまりにも有名だ。中学生の頃から当り前のように使っている公式だが,大学生なのだからもう少し カッコイイ表現で覚えたいものだ。それは即ち「電流(I) ∝ 電圧(E) / 抵抗(R)」である。「∝」が 「いかにも大学生」という雰囲気を醸し出しいるではないか!!! これを日本語で表現すると「電流は電圧に正比例し,抵抗に反比例する」となる。



§「抵抗とそのつなぎ方」

抵抗について深く掘り下げて学んでみよう。(抵抗自体の説明は前回のページをご覧いただきたい) ここで抵抗を「筒状でいかにも電流が流れにくそうな物体」と考える。こいつを回路中に繋ぐわけだ。 抵抗の大きさについてまとめると・・・

  • 筒の長さに正比例する 抵抗値(R) ∝ 筒の長さ(L)
  • 筒の断面積に反比例する 抵抗値(R) ∝ 1 / 筒の断面積(S)
となる

これまでに学んできた事を基にして具体的に直列接続と並列接続の両電気回路における抵抗について見ていこう。 下図をご覧いただきたい。抵抗が3つ直列でつながっているが,前段で述べた事を応用して1つにまとまった長ーい抵抗 と見ることができないだろうか。結論はこうだ「直列接続における全体の抵抗値は,各抵抗を単純に合計したものに等しい」 オームの法則で表わすならば電流(I) = 電圧(E) / 抵抗の合計(R1+R2+R3)である。

並列接続の場合でも同じ要領で考えてみると,一つにまとまった断面積の大きくて太ーい抵抗とみることができる。 オームの法則で表わすなら電流(I) = 電圧(E) / 1/抵抗(1/R1+1/R2+1/R3)となる。繁分数だが落ち着いて計算すれば 楽勝だ。







《まとめ》

  • 電気回路は「電流が環流するループ状の一連の配線」である
  • 電流は電圧に正比例し,抵抗に反比例する (オームの法則:電流(I) ∝ 電圧(E) / 抵抗(R))
  • 回路における抵抗値は抵抗の長さに正比例し,抵抗の断面積に反比例する


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今回もお休みです。m(_)m
 
 
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