SEコース
目的
情報システム演習は、一般的なソフトウェア技術者(エンジニア)を育成するのではなく、教育エンジニアとして技術者の基礎的なスキルを持ち合わせながらも、教育的視点からシステム的に物事をとらえることのできる人物の育成を目指しています。本コースでは、その中の技術者の基礎的なスキルの育成に相当するものとして、ネットワークを構築しサーバを運用できる人材、つまり教育システムの環境を整備できるような人材の育成を目指しています。なお、システムの設計・開発については、「Webプログラム基礎」で学ぶ(2005年度は情報システム演習AのSEコース初級と情報システム演習Bのシステム設計書で充当)こととしていますが、システムを開発するためにはシステムを提供する環境(サーバやネットワーク)を整備する必要があり、本コースはその基礎的なスキルを身につけることをLinuxをサーバとしたLAN構築を通して学ぶこととします。
テキスト・配布物
- アイティーブースト(2004)『はじめてのFedora Core 3 Linuxサーバ構築編』 秀和システム
(教員の方で購入しますので、教員から買ってください)
- 1人1台ノート型を貸与しますので、そのノート型にLinuxサーバを構築していってください。
学習方法
以下に示す課題を順番に進めてください。各課題ではテキストの対応章が示されていますので、テキストを自分で読みながら課題を進めてください。各課題が終了したらプロクターのチェックを受けるようにしてください。TAから合格が出たら、次に進んでください。
プロクター
田中、市川 (どちらからチェックを受けてもかまいません)
2005年度は初試みということで、1つ上の学年の先輩ではなくTAと教員がプロクターとして課題チェックを行います。
課題
1.ネットワークとネットワーク機器について知る |
学習目標 |
- サーバクライアント型とピアツーピア型ネットワークの違いを説明することができる。
- ネットワークの形態を2つ以上挙げることができ、それぞれの形状を図示し、利点・問題点を説明することができる。
- ネットワークケーブルの代表的な5つの規格を挙げ、各規格で利用されるケーブルの種類と最大長を挙げることができる。
- NICとMACアドレスの関係と、MACアドレスがネットワークの通信にどのように使われるかを説明することができる。
- リピータハブとスイッチングハブについて、それぞれの仕組みをパケットの流れを例示しながら説明することができる。
また、この2つ違いをコリジョンという言葉を用いて説明することができる。
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課題 |
テキストの対応ページにある内容を読んで理解すること(学習目標を踏まえながら)。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはプロクターに質問すること。
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評価方法 |
テスト。持ち込み不可。30分。
プロクターのもとでテストを受けてください(筆記用具持参)。
テストはテキストの内容の理解を問う問題が出題されます。 |
合格基準 |
テストを全問正解で合格。
不合格の場合は、学習しなおして再テストを受けること。 |
テキスト |
pp.13-24 |
備考 |
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2.TCP/IPとインターネット |
学習目標 |
- IPv4におけるIPアドレスの特徴とアドレスの範囲を説明することができる。
- サブネットマスクを利用する意味を説明でき、提示されたIPアドレスとサブネットマスクからネットワークアドレスを算出することができる。
- グローバルアドレスとプライベートアドレスの違いについて説明でき、プライベートアドレスとして一般に利用されるIPアドレスを挙げることができる。
- ルーティングについて、ルータ・デフォルトゲートウェイ・ルーティングテーブルという言葉を使って説明できる。
- TCP/IPにおけるプロトコルの役割を説明できる。
- パケットがTCP/IPモデルの階層を経由するごとに付加されるヘッダ情報について説明できる。
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課題 |
- テキストの対応ページにある内容を読んで理解すること(学習目標を踏まえながら)。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはプロクターに質問すること。
- レポート
レポートの詳細についてはリンク先を参照すること。テキストの内容を踏まえて、他の文献を調べながら書いてください。
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評価方法 |
- テスト
持ち込み不可。30分。プロクターのもとでテストを受けてください(筆記用具持参)。
- レポート
書き終わったらプロクターに見せてチェックを受けてください。
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合格基準 |
- テストは全問正解で合格。不合格の場合は学習しなおして再テスト。
- レポートは内容が妥当であること。不合格の場合は再提出。
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テキスト |
pp.25-39 |
備考 |
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3.Linuxインストール |
学習目標 |
- BIOSを参照し、利用するPCの環境を説明することができる。
- オープンソース・カーネル・FedoraCoreの特徴が説明できる。
- FedoraCoreがインストールできる。
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課題 |
テキストの対応ページにある内容を読んで理解し、実際にLinuxをインストールすること。
その内容をレポートとしてまとめること。
レポートの詳細についてはリンク先を参照すること。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはプロクターに質問すること。
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評価方法 |
- レポート
書き終わったらプロクターに見せてチェックを受けてください。
- システムデモ
インストールが完了して実際に稼動しているところをプロクターに見せてチェックを受けてください。
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合格基準 |
- レポートの内容が妥当であること。
- 課題を満たしたLinuxが実際に稼動していること。
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テキスト |
pp.63-94 |
備考 |
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4.Linux基本操作(1) |
学習目標 |
本課題は、ソフトウェア演習Aの復習も兼ねる。
- Linuxのファイル・ディレクトリ操作に関するコマンドを実行できる。
- Viエディタを利用してテキストを編集できる。
- リダイレクト・パイプを利用できる。
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課題 |
テキストの対応ページにある内容を読んで理解すること(学習目標を踏まえながら)。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。
また、一般ユーザとrootユーザの違いをレポートにまとめなさい。
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評価方法 |
テスト。プロクターのもとで実際にLinuxを操作しながら受けることになります。
持ち込み不可、60分を限度、Linuxを入れたノート型持参のこと。
manコマンドは1回だけ使用可能。manコマンド以外の参考資料は利用不可。
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合格基準 |
テストを全問正解で合格。manコマンドは1回以内。
不合格の場合は、学習しなおして再テストを受けること。 |
テキスト |
pp.95-100, 107-137 |
備考 |
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5.Linux基本操作(2) |
学習目標 |
- Linux上でCD-ROMが扱えるようになる。
- RPMパッケージを用いてアプリケーションの管理ができるようになる。
- ユーザ管理ができる。
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課題 |
テキストの対応ページにある内容を読んで理解すること(学習目標を踏まえながら)。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。
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評価方法 |
テキストの対応ページにある内容を読んで実際に行った動作についてレポートにまとめること。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。
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合格基準 |
- レポートの内容が妥当であること。
- 課題を満たしたLinuxが実際に稼動していること。
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テキスト |
pp.101-106, 138-147 |
備考 |
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6.Linuxのネットワーク設定 |
学習目標 |
- 既存のネットワークに参加するために必要な情報を集めることができる。
- ネットワークインタフェースの設定を行い、ネットワークに接続することができる。
- システム全体のネットワーク設定を行い、デフォルトゲートウェイの値を確認できる。
- 利用するネームサーバを指定することができる。
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課題 |
テキストの対応ページにある内容を読んで理解すること(学習目標を踏まえながら)。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。
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評価方法 |
テキストの対応ページにある内容を読んで実際に行った動作についてレポートにまとめること。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。 |
合格基準 |
- レポートの内容が妥当であること。
- 課題を満たしたLinuxが実際に稼動していること
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テキスト |
pp.148-152 |
備考 |
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7.SSHサーバの稼動 |
学習目標 |
- SSHサーバを介しての通信の利点を説明できる。
- SSHサーバをインストールしデーモンとして起動できる。
- Windowsのクライアント機器からLinuxのSSHサーバへ接続し通信を行うことができる。
- TCP Wrapperを利用し、アクセス制限をかけることができる。
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課題 |
テキストの対応ページにある内容を読んで理解すること(学習目標を踏まえながら)。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。
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評価方法 |
テキストの対応ページにある内容を読んで実際に行った動作についてレポートにまとめること。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。 |
合格基準 |
- レポートの内容が妥当であること。
- 課題を満たしたLinuxが実際に稼動していること。
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テキスト |
pp.165-184 |
備考 |
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8.Webサーバの稼動 |
学習目標 |
1.WebサーバとしてApacheをインストールし稼働することができる。
2.Apacheの認証機能とアクセス制御に関する設定が行える。
3.Webサーバ上でPHPが利用できる環境を構築できる。
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課題 |
テキストの対応ページにある内容を読んで理解すること(学習目標を踏まえながら)。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。
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評価方法 |
テキストの対応ページにある内容を読んで実際に行った動作についてレポートにまとめること。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。 |
合格基準 |
- レポートの内容が妥当であること。
- 課題を満たしたLinuxが実際に稼動していること。
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テキスト |
pp.267-299 , pp305-312 |
備考 |
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9.Sambaでのファイル共有 |
学習目標 |
1.ファイルサーバとしてSambaをインストールし稼働することができる。
2.認証無しで誰でも利用できるファイル共有のためのSambaの設定を行うことができる。
3.認証を必要とするファイル共有のためのSambaの設定を行うことができる。
4.SWATをインストールしSambaの設定変更を行うことができる。
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課題 |
テキストの対応ページにある内容を読んで理解すること(学習目標を踏まえながら)。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。
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評価方法 |
テキストの対応ページにある内容を読んで実際に行った動作についてレポートにまとめること。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。 |
合格基準 |
テストを9割以上正解で合格。
不合格の場合は、学習しなおして再テストを受けること。 |
テキスト |
pp.193-212 |
備考 |
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10.Linuxサーバの運用 |
学習目標 |
1.デーモンの特徴を説明できる。
2.サービス制御スクリプトによってサービスの起動・停止・再起動が行える。
3.initプロセスとランレベルが説明できる。
4.サーバの自動起動の設定が行える。
5.非常時にランレベル1でログインができる。
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課題 |
テキストの対応ページにある内容を読んで理解すること(学習目標を踏まえながら)。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。
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評価方法 |
テキストの対応ページにある内容を読んで実際に行った動作についてレポートにまとめること。
わからない部分は他の文献等で調べ、それでもわからないときはTAやプロクターに質問すること。 |
合格基準 |
- レポートの内容が妥当であること。
- 課題を満たしたLinuxが実際に稼動していること。
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テキスト |
pp.153-164 |
備考 |
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11回目〜の課題はこちら
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