←講義のツボメニューへ
←ヒューマンインタフェースシラバスへ 人間の認知構造
1999,11,12 第6回人間の認知構造
1.モデルヒューマンプロセッサ (Card,1983)
<特徴>
・1970年代、心理学で盛んになった人間を情報処理装置として扱えるアプローチ
・感覚情報の入力→処理→運動系への出力
<長所>
処理時間と処理容量の目安を明確化
<短所>
情報的側面、思考内容が欠如2.ユーザの行為に関する7段階モデル
<特徴>
HIの利用を目的実行行動として捉えたサイクリックなモデル
・ 昨日作成した原稿を見たい(目標)
・ 実行の系列
原稿のファイルをワープロで呼び出せばいい(意図)
マウスでアイコンをダブルクリック(行為系列の生成)
実際の操作(実行)コンピュータの処理
計画の系列
・ 画面に表示された文書を見る(知覚)
・ その文書が意図した文書かを確認(解釈)
・ それが目的の文書なら目的達成であると納得(評価)
実行の淵:ユーザの意図と実行可能な操作の相違
評価の淵:システムの表現とユーザの期待との相違
<長所>
インタフェース設計の指針がわかる
(各々の淵を狭くもっていくのがいいインタフェース)
ユーザにとってのインタフェースの問題点と摘出と位置付けが容易
操作の実行が終わり、表示の後でユーザのエラーが起きる
グラフィック表示が見にくい(知覚の問題)
美しくても内容がわかりにくい(解釈の問題)3.人間行為に関する階層モデル (Rasumussen,1986)
<特徴>
・大規模システムの利用分析から作られた
・人間行為の自動性が表現可能
・スキルベース行為
・意図が形成された時点で自動化され、意識的な制御無しに実行
・熟練した行為、反射的な行為
・ルールベースの行為
特定のゴールを実現するために獲得されている
・ルール(パターン)をもとに実行
・典型的パターンの組み合わせ
・繰り返しによりスキルベースへ
知識ベースの行為
・外部状態の認知と解釈
・問題を解決
<長所>
大規模なシステムに対するエラーの整理処理法の提案が容易
・ スキルレベル
なめらかなため、ある段階を飛ばしてしまう(スリップ)
近くにあるボタンを間違って押してしまう
・
←ヒューマンインタフェースシラバスへ
ご意見,ご感想は掲示板にお願いします.
1999,Ryoichi Moriyama All rights reserved.