【 全体の目次 】

【 ←前に戻る この章の目次 次に進む→ 】

練習問題3:それぞれのズレを計算する


大平均は、次のようになります。

   = 74.4166… =  74.42

  クリスピー 普通

辛口
 79.666…  72.666…

普通
 71.00  74.333…

次に、それぞれのズレを計算します。

今回の場合、データ数がそれぞれ同じですが、データ数が各々の条件で違う場合は、全条件に共通する「平均データ個数N」を計算しなければなりません。

例:下のようなデータ数の分析を行う場合、平均データ個数Nは、

要因A

A1

A2

要因B

B1

B2

B3

B1

B2

B3

データ数
14 10

13
17 12

15

(Nの添字は条件番号)

になります。これ以後、この分析は各条件のデータ数がみな個数が等しいN=13.12であるとし、計算します。


1. A要因の平均のズレを計算する

A要因(クリスピーor普通)の平均のズレは、他の要因(ここでは要因B(辛口or普通))の効果をはずして計算する必要があります。

そこで、要因Aの条件内の平均と大平均とのズレを求め、データの個数倍(要因Bの種類数×全部の条件の平均データ個数)します。今の場合、要因Bが2種類あるので、データ数は2N(Nは全条件の平均データ個数=15)になります。

よって今回の式は、次のようになります。

これを計算してください。

要因Aのズレは 


2. B要因の平均のズレを計算する

B要因(辛いor普通)の平均のズレは、今度は上とは逆に、要因A(クリスピーorノーマル)の効果をはずして計算する必要があります。

今の場合、要因Aが2種類あるので、データ数は2N(Nは全条件の平均データ個数=15)になります。

 

これを計算してください。

要因Bのズレは 


3. A要因とB要因の交互作用によるズレを計算する

A要因とB要因の交互作用によるズレは、全条件の平均のズレを計算し、これからA要因とB要因のズレを引くことで求められます。それが、それぞれ単独では説明できない、A要因とB要因がお互いが影響しあってできたズレだと考えられます。

そこで、まず全条件の平均のズレを計算します。各条件の平均と大平均とのズレを計算し、データの個数倍して、足していきます。

これから、A要因、B要因のズレを引きます。

交互作用によるズレ = 全条件の平均のズレ-A要因のズレ-B要因のズレ

A要因とB要因の交互作用によるズレを計算してください

A要因とB要因の交互作用によるズレは 


4. 偶然の差によるズレを計算する

最後に、偶然の差によるズレを計算します。

偶然の差によるズレは、それぞれの標準偏差の二乗を合計し、データの個数をかけると簡単に求められます。

要因A

クリスピー

普通

要因B

辛口

普通

辛口

普通

データ数
15 15 15 15

標準偏差
7.6303… 7.1180… 7.4981… 7.7172…

今回の場合は、標準偏差が上のように求められているので、式は次のようになります。

偶然の差によるズレを計算してください。

偶然の差によるズレは 

終わったら次に進む