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練習問題7:有意差がでたら多重比較


3条件以上の分散分析では、F比に有意差がでたら、次にどの条件の間に差がでたのかを調べなければなりません。

そこで行われるのが、多重比較です。多重比較にはいろいろ方法がありますが、ここではLSD法というものを使用することにします。

LSD法は・・・

有意水準(LSDでは、必ず5%)をクリアする最小の幅を計算する。その幅が、条件の差よりも大きければ有意であるし、小さければ有意でないとされる。それを全部の条件の組み合わせについて行い、どこに差が出たかをみればよい。


そこで、5%有意水準で棄却される幅(LSD)を計算で出す必要がでてきます。
そのとき、必要になるのは、有意水準5%のときのt値です。

------t分布表--------

自由度

t値

50

55

60

1.676

1.673

1.671

1.645

2.008

2.004

2.000

1.960

2.678

2.669

2.660

2.576

出現確率

0.10

0.05

0.01

有意水準

有意傾向

5%

1%


LSDをだすときのt値の自由度は、分散分析の時の偶然の差の自由度になります。 よって、今の場合、57になります。

自由度が大きいので、57に近い値を表から探すと、55です。

自由度

t値

50

55

60

1.676

1.673

1.671

1.645

2.008

2.004

2.000

1.960

2.678

2.669

2.660

2.576

出現確率

0.10

0.05

0.01

有意水準

有意傾向

5%

1%

ここで、5%の境になるt値は、2.004なので、

t値は2.004になります。

t値が分かったところで、LSDを計算してみましょう。

LSDの計算式は下図になります。----LSDでは、偶然の差の平均平方が必要----

例えば、3条件を比較する場合、次の3つのLSDを求める必要があります。

条件 A、B、C のデータ数をそれぞれ NA、NB、NC とすると、

1 

2 

3 

それぞれのLSDとそれぞれの条件どうしの平均の差と比較します。

ただし、各条件のデータ数が等しい場合は、これらはすべて同じ値になるので、どれかひとつ求めれば済みます。

今回の偶然の差の平均平方は、30.62(30.6236…)です。

それでは、LSDを求めてください。

LSDは 

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