授業の方針コンピュータの動作原理を理解することと、アセンブラ言語でプログラムを作れることを 目標とする。その結果として、コンピュータの特徴、限界、改善余地、等を把握でき、将来 の研究や開発を進める上での基礎となる。
講義の項目
・誰でも、使ったことがあるパソコン、電卓、等を例にとりあげ、数値の表現、数値の蓄積、数値の演算、結果の表示、演算手順の制御、について考える。
・コンピュータの基礎となる考え方―論理演算と、それを実現する部品―論理回路素子の概要を理解する。
・具体的な命令形とその実行環境ハードウェアを例示して、その演算処理の進め方やコンピュータ内部の働きを考える。これらの具体的なベースの上に立ってコンピュータアーキテクチャとは何かを理解する。
・最後にパイプライン方式やマルチプロセッサ方式等の高速化手段について説明する。
授業の計画
第1回、第2回 : コンピュータとは何か。ソロバン、電卓と比較して何が同じで何が違うか。
第3回、第4回 : 情報とは何か。情報の表現方法。数値の表現。文字の表現。
第5回、第6回 : CPUと記憶装置。プログラムの内蔵と命令実行サイクル。
第7回、第8回 : 情報の1時的記憶。レジスタ、フリップフロップ、クロックの役割。
第9回、第10回 : 情報の伝達。関門とANDゲート。合流とORゲート。共有通路のバス。
第11回、第12回 : 情報の加工。加算回路。
第13回、第14回 : 負の数値情報の取り扱い方。減算回路。
第15回、第16回 : フォンノイマンアーキテクチャ。アーキテクチャを構成する要素。
第17回、第18回 : アーキテクチャの中心 ――― 命令語とアドレスモード。
第19回、第20回 : 具体的なアーキテクチャSEP-2とその命令語
第21回、第22回 : SEP-2のアドレスモード。
第23回、第24回 : SEP-2の命令サイクルと状態遷移。
第25回、第26回 : 割り込みとは。割り込み制御。
第27回、第28回 : 状態遷移制御とデータ転送制御。
第29回、第30回 : パイプライン、スーパースカラー、マルチプロセッサーの概要。
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