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統合情報システム学

【2002.4.30】【第5回】
3.2 販売情報システム

販売の機能とその内容
販売機能はマーケティングの中でも最も基本的で広範な内容を持つものである

そのために、ここでは販売の機能をマネジメントサイクルに従って
「計画」、「活動(実施)」、「管理」に区分して考えれば販売計画において、
当初設定された目標に対して販売活動が展開され、その結果は全て販売活動において集約されるという展開に基づいて情報は管理される

販売のマネジメントサイクルを図として以下に示す

マネジメントサイクル

上記図の管理情報の評価プロセスを通して、再び次のサイクルの販売計画の段階に入る。
以降、このようなサイクルが繰り返されていく。これをマネジメントサイクルと呼ぶ
また、上記図における販売管理の内容としては次のものが考えられる

売上管理・・・商品/市場/チャネル、セールスなどの区分による売上(数量、金額)
経費管理・・・商品/市場/チャネル、セールスなどの区分による経費
利益管理・・・商品/市場/チャネル、セールスなどの区分による利益(粗利益、営業利益など)
顧客管理・・・顧客別売上、利益、与信管理、ランク設定など
セールス管理・・・セールス別売上、利益、ランク設定など

しかし、現在の高度な情報システムを利用した戦略の策定には即時性の確保が重大な条件となる場合が多く、
上記のようなマネジメント情報だけでは不十分な場合もある。
そのため、マネジメント情報を集約したストラテジック情報を利用し、
以下のような戦略的課題を行うことがある

●長期間・大地域的集計による商品、市場、チャネル、価格の対応検討
●大規模キャンペーン、広告・宣伝の効果、効果評価
●新製品投入情報実績把握
販売部門利益分析と評価
このように加工処理されたデータは販売現場における重要なマネジメント情報として
実際に販売活動を計画・改善していく情報であり、さらにはこれらの情報の有効な蓄積と分析により
戦略のサポート情報ともなりうる。


販売管理システムへの要件

販売管理システムは日常のオペレーショナルな情報システムとして、
販売の期間的な流れのデータを蓄積・管理するものである。
したがって、そこに要請される条件としては次のものが考えられる。

@ 売上の機械損失は最小化しなければならない
A 過剰在庫は最小化しなければならない
B 現場でのデータはできるだけ多くの属性を持たせる