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入門・プロセス

【2001.10.8 2001.10.12】【第3〜4回】
オペレーティングシステムの歴史・続
 第四世代(1980〜1990)−パーソナルコンピュータ
  LSI(大規模集積回路)の開発が進み、価格が下がり個人でのコンピューターの所有が可能にした。

  パーソナル・コンピューターとワークステーションの世界では、2種類のOSが勢力を占めていく
  OSはMicrosoftのMS−DOSとUNIXの2大勢力

 ネットワークOSと分散OS
  ・ネットワークOS:ユーザは、ネットワーク上の複数台のコンピューターの存在を意識し、互いにログインしたり、ファイルのコピーをしたりする。各マシンにはローカルなOSが存在する。本質的には従来の単一プロセッサのOSに、ネットワーク関係のハードウェアとソフトウェアを追加したもの。

  分散OS:ネットワークに接続された複数のマシンで構成されているが、一つのOSとして見える。単一プロセッサのOSとは決定的に異なり、実現も難しい。



プロセス

  プロセス・・・コンピューター内部で実行中のプログラム
  コマンド・インタプリタ−プロセス管理
  ユーザ・・・プログラムをコンパイルするための要求コマンドを入力する

  シェル・・・端末からコマンドを読み取る
        コンパイラを実行するための新しいプロセスを生成する

  プロセス・・・プログラムをコンパイルする。コンパイル終了時、プロセス自身を終了するシステムコールを実行

  プロセスは、さらにプロセスを生成できる→子プロセス


ファイル

 
OSの役割−仮想マシンとして


 ディスクや入出力装置を、装置に依存しない「ファイル」という抽象的なもので扱わせる。
 ファイルの保存場所として「ディレクトリ」を提供する

 システムコールとして、ファイル、ディレクトリの作成、削除、移動が提供される
 ファイルシステム
  ・ディレクトリ階層のファイルは、パス名で記述される
   絶対パス名は、最上位のルート・ディレクトリからの階層を記述する
  ・プライバシー保護の手段を提供する
   UNIXではファイル、ディレクトリに9ビットの保護コードが割り当てられる
   →所有者、所有者グループ、他のメンバー用rwxビット

第一章(1〜4回)まとめ
 オペレーティングシステムの構造
  ・単一システム
  ・階層システム
  ・仮想マシン
 オペレーティングシステムの基本的構造
  1、メイン・プログラム−サービス手続きを要求する
  2、サービス手続き郡−システム・コールを実行する
  3、ユーティリティ郡−サービス手続きを支援する
  この手法を一般化する→階層システム
 階層システムの構成例−THEシステム
オランダのTechnische Hogeschool Eindhovenで、Dijkstraらにより作成された。

オペレーター(操作担当者)
ユーザ・プログラム
入出力管理
オペレータとプロセス間の通信
メモリと外部記憶装置の管理
プロセスの割り当てと多重プログラミング


第0層より上では、逐次プロセス構成

上位層は、下位層の機能を利用できる