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対面集団でのコミュニケーション

【2001,1,12】 【連載回数第8回】

対面集団でのコミュニケーション

メンバーが直接的に相互作用する
グループコミュニケーションの特徴
・すべてのメンバーが、すべてのチャネル(5感)において
時間差0で結ばれている
・一時点で発言できるのは一人
・現時点の話者が次の話者をある程度決定可能
・話者は様々なチャネルで発言の終了を示せる
・各発言がそれ以前の発言と論理的、心理的に
関連していることを期待している
・即時生、発言機会の制約と偏り、発言順序の制約
非匿名性、非言語的手がかり

GCSS
コミュニケーションの時間的、空間的制約


GCSS
決定プロセスのコミュニケーションに関して
・会議への参加度が均等化しやすい
・一時点一話者という制約が低減される
・他のメンバーが属性に関する社会的
手がかりが乏しくなる
・話し合いへの参加度はメンバー間でフラットになる
・感情的トーンが極端になる
・合意の形成がしばしば容易ではなく、時間がかかる


決定内容に関して
質的にはほとんど差がない
システムになれるまで質が低い

GCSSは対面集団コミュニケーションを上回るか?
上回るための積極的根拠が存在しない

GDSS
対面集団における意思決定
<負の影響>

プロセスの損失(Steiner 1972)
グループの課題遂行においてメンバーの持つ
様々な資質がいかされず非効率が生じること
・グループ化に伴うメンバーの動機付けの低下
・メンバー間での相互調整の失敗
・発言機会の偏り→相互作用から疎外されたメンバーの
動機付けが低下→「知的ただのり」

・一部のメンバーによる会話占有→「沈黙のらせん」を発動
まわりを見て自分が沈黙、それが同調圧力へ
・劣勢な側がますます不利に
・機能しているグループの大きさが相対的に縮小

自分の思いついたアイデアをただちに言語化できない
発言タイミングの相互調節の失敗

<正の影響>
即時性、非言語的手がかり
→リアルタイム且つ、容易なフィード
(相互刺激、相互扶助)

GDSSの評価
・網羅的なシステムの評価は不可能
・プロセスの損失を軽減する論理的背景があれば
有効である可能性が高い

gIBIS ・決定問題を多属性型に表現し、関連する属性を
メンバーに網羅的に考察させる
・議論の流れを視覚的に外化させる

電子ブレインストーミング
・ブレインストーミング
メンバーは自由な発想をもとに多くのアイデアを
生み出すことが求められ相互批判は禁止される
・他のメンバーのアイデアを展開したり、まとめることも
奨励される
・アイデアの奇抜さが求められる

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