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情報学基礎A
【2000.10.17】 【第4回】 【菊池大輔】
集合〜set〜
(3)
(1)二項関係
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大小関係、前後関係などというように2つの対象の間に成り立つ関係を二項関係という。
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あるaとbの間に二項関係が成り立っているとき aRb と書く。
例)
A={青森県,岩手県,秋田県},B={青森市,盛岡市,秋田市},R={a∈Aの県庁所在地はb∈Bである}
青森県R青森市
直積集合A×Bの部分集合{(a,b)|a∈A,b∈B,aRb}
この集合を関数Rのグラフという。
G(R)={(a,b)|a∈A,b∈B,aRb}
先の例において二項関係Rのグラフで表すと、
G(R)={(青森県,青森市),(岩手県,盛岡市),(秋田県,秋田市)}
- 二項関係の性質。Rを集合A上の二項関係とする。
- 反射律・・・全てのx∈AについてxRx
- 推移律・・・x,y,z∈Aについて
xRyかつyRz⇒(ならば)xRz
- 対称律・・・x,y∈Aについて
xRy⇒yRx
- 反射律、推移律、対称律を全て満たした関係を同値関係という。
(2)写像
写像〜mapping〜
集合SとTがあってSの任意の要素に対しても、あるTの要素が1つ対応するとき、この対応のさせ方を写像という。写像をfとするとf:S→Tと書く。
S:定義域(domain)
T:終域(値域)(codomain)
(3)関数の分類
- 単射・・・関数f:X→YにおいてXの異なる要素xとx’のfによる像f(x),f(x')がいつも異なるとき、すなわち、x≠x'⇒f(x)≠f(x')がいつも成り立つとき、fはXからYへの単射(XからYへの1体1の関数)という。
- 全射・・・関数f:X→Yの値域f(x)が終域Yと一致するとき、すなわち、f(X)=YのときfはXからYへの全射(XからY上への関数)という。