コンピュータアーキテクチャ 第0章・第1章


0, コンピュータはどんなところでつかわれているか。
 ここは序章としてコンピュータは現在どのようなところでつかわれているかという話です。

電力、航空、鉄道、電信電話、小売業、銀行、証券、自治体、病院、流通、製造業、自動車、家電、などなど…


1, コンピュータシステムとは
 1,1 コンピュータシステムとは何か
  1,1,1 コンピュータの特徴
   電卓とコンピュータの違いは何か。
    => 手順(プログラム)の内蔵の有無である。
       プログラムには実行手順とデータとが含まれる。
       =>プログラムは広い意味でソフトウエアとも言える。

  1,1,2 ハードウエアとソフトウエア
   ハードウエア=装置        (ビデオデッキ)
   ソフトウエア=データと手順    (ビデオソフト[これはデータのみ])


 1,2 コンピュータの発展過程
  計算機
  | パスカル;歯車式計算機
  | バベッジ;プログラム内臓のアイデア
  | ホレリス;パンチカード集計機〜IBMの源流
  | エイケン;Mark1リレー式計算機
  |---------------------------------------------------
  コンピュータ
  | トミー・フラワーズ(英国、暗号解読基地ステーションX);コロッサス 〜真空管1500本 1943年
  | =>最初のコンピュータ
  | エッカート/モークリー(ペン大);ENIAC 真空管18000本 1945年
  ∨ 以来約50年 ;真空管=>トランジスタ=>IC=>LSI=>VLSI(超LSI)


 1,3 コンピュータの種類
  ・スーパーコンピュータ;気象分析予測、精密動画作成、ビル耐震シュミレーションなど
  ・汎用コンピュータ;銀行の預金管理システム、JRみどりの窓口システム、商品在庫管理など
  ・オフィスコンピュータ(オフコン);商店の売上管理システム、医院の保険点数計算システムなど
  ・ワークステーション;技術計算、プログラム開発、サーバシステムなど
  ・パーソナルコンピュータ(パソコン);ワープロ、表計算、その他個人目的


 1,4 コンピュータの5大機能とハードウエアの基本構成
  5大機能      それを可能にするハードウエア
  ・入力       キーボード、マウスなど
  ・記憶>主記憶   DRAM、SRAMなど
     >補助記憶  ハードディスク、フロッピーディスクなど
  ・演算       CPU
  ・制御       CPU
  ・出力       ディスプレイ、プリンタなど
  
  この中で制御の仕方を影で決めているのがアーキテクチャである。


1,5 コンピュータシステムの基本構成
 コンピュータシステムは大きくはハードウエアとソフトウエアの2階層からなる。
 しかし実際のコンピュータの技術階層はさらに細かくレベルわけできる。(これをレイヤーと呼ぶ)
 パソコンの場合のレイヤーを例にとって示す。





ワープロ


表計算


ブラウザ


その他


ウインドウ(GUI)


ミドルウエア
(ネットワーク、データベース、ライブラリ、言語など)


カーネル(実効性魚、資源管理など)


BIOS(入出力制御、割り込み制御)


CPU


主メモリ


I/O


論理回路


記憶回路


記憶メディア
表示メディア

情報の2進数表現・論理演算

の部分がコンピュータアーキテクチャで講義する部分


 1.6 コンピュータと電卓の違いの具体例
 コンピュータは時と場合によって便利であったり便利でなかったりする。

 例題として以下の問題をやってみることにする。
 1からnまでの積算総和を求める計算

 ●n=5のとき
 電卓の場合
  1、「AC 1 + 2 + 3 + 4 + 5 =」の順に打ち込む。
  2、答えの15が返ってくる。

 コンピュータの場合
  1、1からnまでの総和を求めるプログラムを作成する。
  2、それをコンピュータの中に記憶させておく。
  3、n=5としそのプログラムを実行する。
  4、答えの15が返ってくる。


 今の例の場合、電卓のほうが手っ取り早い。
 n(n+1)/2という上の例題の計算式を知っていれば電卓でもある程度計算することができる。
 さすがに1から足していくのは根性が必要。
 しかしながらnが巨大な数になる場合は電卓では計算できなくなることがある。
 また、nが変わった場合に同じ計算式を入力しなおさなければならない電卓は面倒である。
 そういう場合にコンピュータを使うと簡潔にすることができるのである。




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