「メディア論」重要キーワード5解説 |
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第三の波 |
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(1)定義
「情報革命」のこと
(2)理由(解説)
第一の波は、「農業革命」である。農業革命以前、人類の大半は小グループに分かれ、各
地を放浪しながら生活しており、狩猟採集、漁労、牧畜などで食料を手に入れてきた。農業
革命以降は、村や集落、耕作地ができるなど、新しい生活様式が生まれた。特色としては、
この変化の波は、他の2つに比べ、ゆるやかに、数千年にわたって展開された。現在では、
その動きはほとんど止まったと言ってよい。
第二の波は、「産業革命」である。波が起きた要因は工業化である。大量生産、大量消
費、大衆教育、マスメディアなどをはじめとする、さまざまな要素が結合することにより、
一つのシステムが形成され、それを学校、企業、正当などの専門機関が支えていく体制がで
きる。家族の構造も、数世代が共生する農村風の世帯から、産業社会特有の、小規模に分散
した核家族へ変化した。それだけでなく、この波においては問題が発生した。「第一の波」
から「第二の波」へ移行する際、多くの争い(アメリカの南北戦争、日本の明治維新等)が
発生した。「第二の波」諸国が、市場、安い労働力、資源を求め、「第一の波」諸国を植民
地支配しようとする動きも発生した。また、世界での覇権をかけて、「第二の波」諸国同士
の争い(第一次、第二次世界大戦)も発生した。特色としては、農業革命と違い、わずか3
00年ほどでその波は全世界に広まった。
第三の波は、「情報革命」である。波が起きた要因はデジタルテクノロジーの発達であ
る。変化が加速度的なのが特徴である。しかし諸問題として、21世紀の政治経済全般をと
らえていくためのもの(生産要素、労働、組織など)や、地球規模で考えていかなければな
らない問題(地球環境問題、人口問題、高齢化社会問題、資源問題等)がある。
(3)参考文献
POLICY MANAGEMENT SCIENCE -総合政策学を考える-
Technology Today
執筆担当者:平野 紗矢香
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