ハッカーとクラッカー

担当 : 0311999025 上田 善久


定義

ハッカー  : システムの操作、ソフトウェア、セキュリティ、インターネット一般に興味のある人。生活のためにプログラムを書く個人、つまりプログラマのこと。 ハッカーとは、コンピュータのオペレーティングシステムの神秘的で難解な動作に強い関心を持っている人を指し、ほとんどのハッカーはプログラマである。ハッキングにより、オペレーティングシステムやプログラム言語に関する高度な知識を手に入れる。システムのセキュリティホールや、それができる理由を発見する。ハッカー達は常に新しい知識を求め、発見を互いに共有します。そして、意図的にデータを損傷させることは絶対にない。

クラッカー : 悪意をもって不法にコンピュータシステムのセキュリティを破壊する人物。商業ソフトウェアの登録スキームを破る人物。クラッカーとは、悪意をもってリモートマシンに侵入したり、システムの整合性を破壊するものを指す。クラッカーは不正な手段でアクセスし、重要なデータを破壊したり、正規ユーザへのサービスを妨害したりして、ターゲットとなったシステムに問題を発生させる。クラッカーの行動は悪意が明白なので、容易識別できる。


解説

1.犯意の有無

犯意とは、文字通り「犯罪的な意図がある心理状態」を指す。犯意の有無でハッカーとクラッカーの区別ができる。疑われた人物が知らないうちに、あるコンピュータシステムに侵入してしまい、かつ合法的な方法によるものであれば犯意はなく、したがって犯罪ではないかも知れない。しかし、もし疑われた人物が自分のしていることがセキュリティー侵害であると意識していて、その侵入実行のために意図的な高度な手法を使ったのであれば、犯意は存在し、犯罪が行われたこととなる。この基準でいうと、少なくとも法的な視点からは、前者は悪意のないコンピュータユーザ(またはハッカー)であり、後者はクラッカーである。

2.プログラミング

プログラマに与えられている言語を用いてコンパイラにも言語ライブラリにも存在しない一種の魔法、想像力を駆使する。これこそプログラマの存在意義である。 現代のハッカーはさらに奥まで詮索する。時にはミクロのレベルでシステムを調査し、ソフトウェアのセキュリティホールや論理のほころびを発見する。また、他のプログラムの整合性をチェックするプログラムも作成する。現在のものよりさらに良いものを求める意志であり、これは分析の過程での創造であり、改善である。 対照的に、クラッカーは自分自身でプログラムを作成することはめったにない。代わりに、他人からツールをもらったり、借りたり、盗んだりする。そのツールを、インターネットの改善のためでなく、破壊のために使う。すべてのセキュリティホールを探し出し、闇の技術に秀でていても、他人のコンピュータを破壊したり妨害することに喜びを得る。これがハッカーとクラッカーの本質的な違いである。

3.ただし

犯意がなくても犯罪となる場合がある。知らない間に一線を越え他人のシステムに侵入してしまうハッカーもいるが、その瞬間から本人に悪意があったかに関わらず、クラッカーと呼ばれてしまう。例えば、隣家のドアが開け放たれているからといって、ズカズカ入っていくと犯罪になる。これと同じことである。ハッカーは、できる限り安全な防護措置をとり、適切な権限を第三者から受けるまで危険を伴うことをしない、など慎重にならなければいけない。

参考文献
・情報・通信事典 http://www.e-words.ne.jp/
・「クラッキング対策ファイナルガイド」Anonymous / 著 SE編集部 / 訳編 1999年3月15日 初版第1刷発行1999年10月5日 初版第5刷発行株式会社 翔泳社