TCP(Transmission Control Protocol: 伝送制御プロトコル)
「定義」
インターネット上のファイルの送信を正確な状態で送受信するためのプロトコル
「解説」
インターネット上で用いられている主要なプロトコルの1つで、ファイル転送やリモートセッションなどのミッションクリティカルなタスクを可能にします。TCPは信頼性の高いデータ転送手法により、これらのタスクを達成します。っこの点で、TCPはTCP/IPプロトコルの田のプロトコルとは異なります。「信頼性の低い」伝送方式では、データが完全な状態で到着するという保証はありません。それに対しTCPは、信頼性の高いストリーム伝送手段を提供し、データは送信時と同上の順序、同じ状態で確実に届けられます。
回線が開かれると、データを同時に双方向に送信できるようになります。これが全二重伝送パスと呼ばれるものです。全二重伝送バスでは、両方のマシンから同時にデータを送信できます。これにより、ファイル転送(又はその他のリモートセッション)の途中で発生したエラーを転送要求を行ったマシンに通知できます。
TCPには幅広いエラーチェック機能も提供します。伝送される各データブロックごとに数値が生成されます。2台のマシンはこの数値を使って、各ブロックを識別します。受信側のホストは、受信した各ブロックのエラーをチェックし、正しく伝送できたことを発信元に確認メッセージを送って通知します。伝送が失敗した場合、その原因としては次ぎの2つのことが考えられます。
送信側は、エラー情報を受信するとデータを再送します。そのエラーが致命的なものであれば送信は停止されます。致命的なエラーの代表的なものは接続の切断です。送信も停止します。
また発信元は規定時間内に受信側からの確認を受信しない場合にも、情報を再送します。この処理は、データの転送やリモートセッションが完了するまで繰り返されます。
接続要求がなされたときにデータがどのように伝送されるのかについて確認できました。そこで、つぎは、その要求が宛先に到達したときに何が起きるのかを見てみましょう。1台のマシンがもう1台に対して接続要求を行うたびに、特定の宛先を指定します。一般的に、この宛先はIPアドレスと相手のマシンのハードウェアアドレスであらわされます。
参考文献:Anonymous(匿名 アノニマウス)・クラッキング対策ファイナルガイド・翔泳社(1999)
(担当 :庄司 和宏)