インターネット

定義:

インターネットプロトコル(ip)ではなく、単純にインターネットというネットワーク(The internetっていうんですか?)についての定義を。
世界50ヶ国以上を結ぶ世界最大のコンピュータネットワーク。

解説:

1.インターネット?

接続ホスト数は年々倍々ゲーム式に増えていっている。それを追随するように(この辺は鶏と卵なので言及しない)、インターネットを利用するユーザの数も急激に増えていて、現在のユーザ数は世界で7000万人とも8000万人ともいわれている。
ところでインターネットというと、HTMLブラウザを利用したWWW(World Wide Web)とイコールで捉えている人も多いが、それはインターネットで実現している機能の一つで、それ以外にも以下のような物があげられる。
SMTP
Simple Mail Transfer Protocolの略で、ユーザからサーバへのe-mailの送信、メールサーバ間のメールのやり取りをするためのプロトコル。Simpleという名が指す通り、コマンド体系は非常に単純である(HELLOで始まり、ピリオドで終わるなど)。
FTP
File Transfer Protocolの略で、クライアントとホストコンピュータの間でのファイル転送を行うためのプロトコル。インターネット上でのFTPサービスといえば、匿名ログインを許可したanonymous ftpが大部分を占める。
Internet News
NNTP(Network News Transfer Protocol)を主に使った情報交換サービスの一つ。不特定ユーザからの投稿を、サーバ間でマージしあって、その各々のサーバに接続しているユーザに公開する。また、ニュースはニュースグループという単位で管理されていて、どのニュースグループを受信するかは、そのサーバ管理者のポリシーに一任される。
World Wide Web
ヨーロッパにある核物理学研究所(CERN、セルンとかサーンと読みます)で開発されたドキュメントシステム。このジャンプコマンドとしては、URL(Uniform Resource Locator。現在ではURI(Uniform Resource Identification)ということが多い。URIはURLを内包する)を使用し、Internetに参加している世界中のWWWサーバのどのドキュメントにもジャンプすることができる。World Wide Webでドキュメントを提供するシステムはWWWサーバと呼ばれ、ドキュメントの記述にはHTML(HyperText Markup Language)を使用する。他の文書とのリンクはアンカータグの中にURIを明示してやればいい。そうしてやることで、どんどん関連した文書を参考することができる。
他にもインターネット上で行われているサービスはあるのだが、これ以外のサービスというのは現在ではあまり利用されていないので割愛した(GOPHER、UUCP等)。

2.インターネットの略歴

----高3のとき書いたので内容は古いです

2-1.アメリカの場合

インターネットの構想というものは、第二次世界大戦が終わった1950年代からあるといわれている。それは、いつかくるであろう第三次世界大戦(つまりは核戦争)にも耐えうる通信システムを構築しようというものだった。その構想が公式に発表されたのは1964年だった。
しかし、アメリカで発表されたこのシステム、実際の実験を初めて行ったのはイギリスの国立物理研究所。1968年のこと。それを見たアメリカが負けじと国防総省が金を出して、カリフォルニア大学ロサンゼルス校で実験的なネットワークができて、それから、ユタ大学とつながった。それが1969年。これがインターネットの始まりである、ARPANETの誕生だ。
その年の終わり頃にはそのネットワークにコンピュータが4台つながった。
そして、年を経るにつれ、ネットワークにつながるコンピュータはどんどん増えていった。コンピュータの数が増えるにつれ、インターネットはその実力を発揮していった。軍用に耐え得るほどの信頼性を1970年代にすでに獲得していた。
その後は、世界初のブラウザーソフト「MOSAIC」(モザイク。画像処理の技術とは何の関係もない)が無償で配られ、WWWがインターネットに氾濫していった。そこから、インターネットは軍事用ではなく、そこらじゅうの市民に解放された。冷戦が終わった頃のこと。
そして、「MOSAIC」の開発者の1人である、マーク・アンドリューセンが興した(興してもらったというのが正しいかもしれない)ネットスケープ社。そこで生まれたのが泣く子も黙るブラウザーソフト「ナビゲーター」。一躍世界のデファクトスタンダード(事実標準)に。一時はシェアを80%近くまで獲得したというから驚きである。そこから、本格的ないわゆる「インターネットブーム」というのが生まれ、発展を続け、現在に至っている。

2-2.日本の場合

日本で本格的なインターネットの研究が始まったのは1984年。名をJUNETといい、すでにLAN構築された、慶應義塾大学、東京大学、東京工業大学の3校を、UUCPという方式で接続したのが始まり。
余談だが、このUUCPという接続方式、WWWのようなリアルタイム通信にはあまり向いてないものの、電子メールやニューズグループのような大量のデータを共有する仕組みとして、今でも利用されている。
閑話休題。
ひとまずはこの3校だけをつなげたネットワーク、翌1985年にはKDD研究所で、アメリカのUSENET(今のニューズグループの本体といって差し支えないでしょう)との接続実験が始まり、めでたく接続は成功。アメリカと日本のインターネットがつながったのだ。
そして、その次の年の1986年、東京大学がCSNET(後にインターネットに統合)とのゲートウェイを実現した。そして、同じ年に本格的な実験を開始した。WIDE実験である。
この実験は、「実験」と名のつくものでありながら(要するに学術研究)、国内の商用ネット(ニフティーサーブなど)との間での電子メールのやり取りを実現した。今では当たり前の事として片づけられるが当時では画期的なものだった。
それだけではなく、技術的な事でも画期的なものがあった。TCP/IPプロトコルの採用である。このプロトコルは、インターネットの言わば「標準語」で、普通の言語でいえば英語のような存在である。その採用のどこが画期的だったのか、それは、同じプロトコルを採用しているほかのインターネットとのリアルタイム通信が可能になったのである。
そして1991年にはIPアドレス(インターネット上の住所)の割り当てなどのインターネットに関わるさまざまな仕事を円滑に行うためJNICができた。1993年には名称をJPNIC(日本インターネットインフォメーションセンター)と変えた。現在でもインターネットに関わる仕事を黙々とこなしている。
そして、1993年に商用プロバイダが現れ、1994年には商用インターネットとWIDEをつなぐNSPIXPという組織ができ、日本のインターネットの基盤が出来上がった所で8年に及ぶWIDE実験は終了した。
そして1995年、日本はインターネットブームに占領される事になる。

参考文献:

担当 関山

g031w102@edu.soft.iwate-pu.ac.jp