メディア論(担当:鈴木克明)
グループ作品「メディア論重要キーワード5解説」


キーワード:雑高書低



定義:
 1970年代より始まった出版業界の量産傾向により、効率よく大量に売れる雑誌が流通するようになった 。
 しかし、その反面全集などのは流通の主要路線から外れていく結果となり、雑誌の売り上げが書籍の売り上げを上回るようになった。
 そうした出版業界の流れから雑誌の売り上げがの伸びが高くなり好調で、書籍の売り上げが伸び悩み低調であるという意味で生まれた言葉。

解説:
 97年に行った調査によると教科書や学習参考書、漫画、雑誌を除いた書籍を一冊も読まない高校生の割合は70%、中学生は55%となっており、若年層の活字離れが進んでいる。この若年層の活字離れが年々重なって出版業界における書籍売り上げの不振につながっている主要要因の一つと思われる。
 また、最近では携帯電話、PHSの出現によって若年層の支出がそちらの方に流れて、結果的に支出における書籍の割合が減少したとも考えられる。
 書籍に比べて売り上げが好調だった雑誌も96年には販売数が不振となり、伸び悩んでいる。その結果「雑低書低」などという言葉もでてきた。

参考文献:
 出版業界の現状と展望(長崎県中小企業振興公社):http://www.joho-nagasaki.or.jp/book/johod/txt213d.html


(担当:高橋 大智)