メディア論グループ作品



iモード


定義:
NTTドコモが提供している携帯電話サービスの名前。携帯電話パケットシステムを利用したサービスで、メールや豊富な文字情報コンテンツなどで構成されている。

解説:
今までは、インターネットの情報を見たいと思ったら、パソコン又はPDAの類を利用してインターネットにアクセスするしかなかった。今現在、パソコンは急速に家庭に普及しているが、いつでも誰でも個人レベルでインターネットの世界に飛び込めるかというと、そうではない。それを可能にした一つの形がこのiモードサービスと言えるだろう。

これは簡単に言うと、iモード対応の携帯電話だけでiモード専用の情報コンテンツやインターネットのホームページにアクセスでき、e-mail完全準拠のiモードメールも使えるというサービスだ。iモード専用コンテンツはただ情報を見るというだけでなく、銀行の残高照会から振り込みまでできるバンキングサービスや、チケット予約、各種辞書引き、旅行運賃経路検索なんて事までできる。iモード携帯電話が1台あれば、パソコンもモデムも電話回線も必要なく、誰でもいつでも気軽にインターネットの膨大な情報を活用することができる。

今までにも、携帯電話・PHSの端末を利用した情報提供サービスはいくつかあったが、iモードには既存のそれとは大きく違う点がいくつかある。

・パケットシステムの採用
回線を接続状態にして情報をやりとりし、通常の通話と同じように時間で課金する既存の物とは違い、iモードはパケットを利用して情報の伝達を行っている。パケットとは簡単に言うと一定の大きさのデータの小包みたいな物で、1つのパケットに入らない大きいデータの場合は、データを細切れにしてパケットを何個も送る事で情報を端末に送り届けている。iモードではこれをいくつやりとりしたかで通信料が決まる仕組みなのだ。

 パケットをやりとりする=データを受信している間(量)しか課金されないので、受け取ったあとは何時間見ようが料金はかからない。文字を中心とした通信にはもってこいのシステムだ。

・インターネット経由と専用線経由情報の併用
インターネットを介する事で、世界に広がる膨大な情報を、専用線を介することで高セキュリティの信頼のあるコンテンツを・・・。iモードはこの両方をコンテンツごとに使い分けている。こうすることで、小さな携帯電話のメモリにはいるような簡単なブラウザでも、モバイルバンキングのような高セキュリティを必要とするコンテンツの配信が可能になったのだ。

・直感的で使いやすくわかりやすい操作
iモードではコンテンツ情報の記述にインターネットのWebページと同じHTMLを採用し、携帯電話のボタンでも操作しやすい専用のブラウザを組み込むことで、普段使っているインターネットと同じ操作感覚と快適なブラウジング環境を提供できた。さらにこれは個人でもiモード対応のページを容易に作る事ができるということにつながり、事実、iモード対応のホームページは急増している。


iモードの登場により、携帯電話を「話す」目的で使うのではなく、「情報を取り出す」目的で使うというスタイルが広く一般に定着したと言えるだろう。モバイル入門機としてiモードは最適であり、現時点でもっとも洗練されたスタイルであると僕は思う。これを機に、多くの人が独自の情報取得スタイルを作ることに興味を持ち、今まで以上に多様なモバイルスタイルが提示・提供されるのではと楽しみにしている。

・・・とか偉そうなこと書いちゃいましたが、僕もiモードの魅力に惹かれてついこの前衝動買いしちゃいました(^^;; 実に便利です。これこそ「ポケットに入るマルチメディア」ですね。あれ?このフレーズどこかで聞いたような覚えが・・・(苦笑)。

参考文献
村田嘉利 中川純一「移動体データ通信がわかる本」/毎日コミュニケーションズ/1999
「iモードカタログ各種」/NTTドコモ
「NTTドコモ」
http://www.nttdocomo.co.jp/
「みかかの鉄人」
http://www.first.tsukuba.ac.jp/ipu/users/urat/mikaka/

担当:石橋 晃



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