ハイパーテキスト
定義
1962年に米国のセオドア・ネルソン
(Theodor H. Nelson / 俗称:テッド・ネルソン / Ted Nelson /)が提唱した
情報構造の名称。ハイパーは拡張された、普遍化されたという意味で、ハイパー
テキストとは文字や画像などを有機的に結合した文書で、情報の多次元空間を指し、
必要な情報との間に自由に関係を定義していく考え方である。またはハイパーリンク
によってつながれた複雑な意味のネットワークを記述することができる文章をはいぱー
テキストという。
解説
「作文」と比べてみるとわかりやすい。作文は最初から最後に向かって話が展
開していく。最後の部分を書いてからまん中を書くことはない。もちろん論
文のような特殊な形態においては、設計図を最初に作っておいて、ばらばら
にかきあげるという作業も行われるが、それはもはや創造的表現というより
は、伝達のための作業である。
ネルソンは、このような一方向の表現は人間の思考形態にあっていないと考
えていた。考えるということはきちんとした設計図どおりに形を作るのでは
なく、さまざまな発想を網の目のようにつなぐことだと彼は信じていた。そ
こで、従来の作文のような「型」を打破するためにコンピュータを利用する
ことを思い付いたのである。"Hypertext is non sequential writing"
(ハイパーテキストは順序にとらわれずに書いていくことだ。)という彼の
言葉は、それを象徴的にあらわしている。
参考文献
「Digital Creators Jiten.com」http://www.jiten.com/
「大阪大学人間学部・大学院人間科学研究科 教育システム工学講座」http://candy.hus.osaka-u.ac.jp/esthome/
担当者:阿部 夏奈子
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