(1)情報リテラシーとは、簡単に言うとコンピュータを使いこなす能力のこと。「コ
ンピュータリテラシー」、「情報基礎」とも言う。「リテラシー」とはもともとは文字
を読み書きをする能力のことを指し、これをコンピュータを扱える能力を示す言葉に置
き換えた。郵政省発行の広義の意味でのコンピュータリテラシーは、情報機器を操作す
る能力に加え、情報を取り扱う上での理解、情報および情報手段を主体的に選択し、収
集活用するための能力と意欲まで加えて定義している。
解説 :
情報リテラシーは、その使用できる機器の段階について、下位から情報基礎リテラシ
ー、PCリテラシー、ネットワークリテラシーの3層にピラミッド型に分けられる。
ここで、日米における情報リテラシーの差をみると、米国のほうが若干高い。しかし
、日本に対し米国の方が高リテラシー者が多い傾向にある。また高リテラシー者は、日
米ともに高学歴者が多い傾向にある、これは学業を通じて情報リテラシーを養っていく
ためであると思われる。また低リテラシー者は日米とも低学歴者や高年齢者が多い。し
かし、米国では男女差がないのに対し、日本では圧倒的に女性が多い。また、各リテラ
シーについてみると、情報基礎リテラシーについては、日米差はない。しかし、PC、
ネットワークの両リテラシーにおいては、大幅に米国の方が高い。特に女性と10代に
おける格差が大きい。
これらの要因として、まず考えられるのは情報教育の差である。米国では早いうちか
らコンピュータ教育を行い、その差が大きく出ていると考えれる。また、PC、ネット
ワークの両リテラシーについて日本が劣っているほかの要因として、インターネットの
普及率が考えられる。公立学校、家庭ともに米国に比べ大きく日本の普及率は劣ってい
る。それがこの日米格差に現れていると考えられる。特に女性に関して差が大きいのは
、日本の女性がコンピュータに触れる機会が少ないのを表している。
情報リテラシーは、意欲が高い人ほど高く、情報通信機器について質問できる人がい
る方が高い。よって身近に相談相手がいること、高い意欲を持つことが、必要と思われ
る。
以上のことから、今後日本では情報リテラシーの向上のため、青少年の学校での情報
リテラシーの教育、インターネットへの接続と料金の値下げ、高齢者が利用する、コミ
ュニティ施設へのパソコンをはじめとする情報通信機器の充実と、相談相手としての関
連職員の情報リテラシーの向上、無料でのコンピュータリテラシー向上のための指導教
室等々情報リテラシーの向上のため、個人個人だけでなく国として取り組んでいく必要
性がある。
参考文献 :
通信白書
第一章 デジタルネットワーク社会の幕開け 〜変りゆくライフスタイル〜
第3節 情報リテラシー
最新パソコン基本用語辞典
著者 ノマド・ワークス 発行者 富永 弘一
新星出版者