キーワード: 携帯電話

 

定義:

 自動車電話をもとに作られた「歩行者電話」。

 

解説:

 携帯電話の原型は自動車電話であり、世界初のセルラー方式自動車電話サービスを開始したのは

 何を隠そう「電電公社」だった。電電公社が民営化されてNTTになった後、自動車電話はショルダーホンとなるが、

 あくまでもこの段階ではショルダーホンであり、携帯電話とは言い難い。見た目は無線機である。

 それからは、国民的感情とでも言うべき「小さいことはいいことだ」の精神に従って、

 日本人が最も得意とする「小型化」の道をひたすら突き進み現在の携帯電話に至るわけだ。

 通信方式は、HICAP方式(NTT大容量方式)や、800MHzPDC、すでに廃止されているTACS方式など、

 7通りほどあると思われる。(将来導入予定を含む)

 通信技術によって地域格差が少なくなると言われいるが、携帯電話に限っては話が別のようだ。

 例えば、東北でデジタル携帯電話を使いたいとしたら、選択肢はNTTドコモ800MHzしかなかった(当時は「デジタルはドコモだけ」というのぼりがあったが、

 現在は東北セルラ ー800MHzPDC、デジタルツーカー東北1.5GHzPDCがある)。一方関西では、NTTドコモ 800MHzPDC、NTTドコモ1.5GHzPDC、

 DDI-セルラー800MHzPDC、ツーカーホン1.5GHzPDC、デ ジタルホン1.5GHzPDC、と5つも選択肢がある。

 地域による選択肢の数の格差の理由の一つは、TACSの成功でPDC導入のタイミングを見 誤ったこと。DDI-セルラー800MHzPDCがこれに当たる。  

 もう一つの理由は、そもそも会社の数自身が少ないこと。関西ではツーカーホンとデジ タルホンがあるのに、東北ではデジタルツーカーしかない。

 地方では儲けが少ないため、 赤字たれ流しで損をしないように手を組んでいるためである。

 携帯電話については、地域格差の拡大が危惧されている状況なのだ。

 

参考文献:

 http://www.first.tsukuba.ac.jp/ipu/users/urat/mikaka/mikaka-4.html#17

 

(担当:古川 敦)

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