定義 :
(1)たくさんの情報の中から整理し、一定の条件でまとめること。
(2)いろいろな材料や原稿をて、雑誌、新聞、本などをつくること。
解説 :
すべてのメディアにおいて必ず行われているもので、「編集」とは、実際に
起こった出来事やインタビューなどの取材した素材を一般に公開する(放送
などをする)前に、内容や時間などを吟味して1つの制作物へとまとめること。
この「編集」のさい、現実に起こった事実などの単なる素材に、製作者の意
図が加わり、それを受け取る側はこのことを十分に考慮した上で、その制作
物を見るべきである。そのことがメディアリテラシーの第一歩にもつながる。
当然、情報操作の手段ともなりうり、都合の悪い部分をカットしたり、人の
発言の一部のみを切り取ったりとすることで、情報の隠蔽や歪曲を行うことも
可能である。そして、情報というものは、どんなものでも必ず編集されているも
のである。自分の目で直接目にした情報以外は、たとえ生放送のテレビ番組を
見たとしても、ファインダーの大きさの制限を受け、カメラマンやディレクターの
意思が介在し、やはり「編集」された情報である。たとえばリポーターが天気予
報を紹介するとき、その隣で家が燃えていても、カメラに移っていなければ、
このメディアは、家が燃えている事実は伝えることはできない。リポーターが何も
言わなければ、見ている人は、そんなことがその場で起こっているとは思いも
しないだろうし、知る手段すら用意されていない。
今の時代、個人に入ってくる情報は、昔と比べて格段に増えつづけている。
きっとまだまだ増加の道をたどることだろう。そんなときにその入ってくる情報
を、ただ単に鵜呑みにせず、「編集物」と認識して、自分で情報をうまく操って
いき、役立てていかなければならない。
(担当:柳沼 学)