電子本
定義
ソニーが開発し、ライセンスを保有する文字情報、白黒のグラフィッ
クス、音声などを8cmCD-ROMに収録したデジタル・データの総称。
解説
1990年7月にソニーが文字のみに対応した電子ブック・プレイヤー
DATA Discmann DD-1を発売し、1991年1月にグラフィック機能搭載の
DD-1EXを発売した。1994年1月からはCD-ROMドライブでも使用可能に
なった。電子ブック専用のプレイヤによって、ワンタッチ操作で読
む・見る・聞くができ、言葉の検索に威力を発揮する。電子ブックに
は、文字なら辞書10数冊分、音なら5時間以上を入れることができる
ため、英和辞典や人名辞典などの辞典類やジャンルごとに音楽CDのデ
ータをまとめたものなどがあり、国内でも150種類、世界中では300種
類のメディアが発行されている。同じような「本」としてデジタル・
ブックがあるが、これはフロッピーディスクを媒体として使用してい
る。電子ブックのロゴマークは、日本国内の読むためのデータを収録
した電子ブックおよび電子ブック・プレイヤにはEGマーク、日本を除
く全世界向けの統一マークとしてはEBG(Electronic Book G)マー
ク、文字・画像・音声対応の電子ブックにはEBXA(Electronic Book
XA)マークが使用されている。ただし、全世界にCD-ROMやインターネ
ットが普及し、電子ブックやデジタル・ブックなどの将来は、決して
明るいとはいえない。ソネット(So-Net)は、インターネット上でソニ
ーの電子ブックを閲覧・検索できる「私の仕事部屋」を展開し、会員
制の月額固定の有料サービスとして、インターネットで三省堂「大辞
林&デイリー英和・和英」などの電子ブックが利用できるようになっ
ている。
参考文献
MultiMedia & Internet Dictionnary
担当者:三浦 良介
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