ISDL<第8章:Building and Using a Knowledge Network>
担当者:岡本恭介(岩手県立大学大学院・学生)g231a009@soft.iwate-pu.ac.jp
この章では、ナレッジ・ネットワークの4つの主な要素についてと、それぞれで考えるべきこと
について記してある。そして、ISDLにおけるナレッジ・ネットワークの役割について記してあり、
ナレッジ・ネットワークにおける教育部門の役割についても記してある。
あなたの会社に生じているナレッジ・マネジメント(KM)イニシアティブがありますか?
あなたの組織はチーフナレッジオフィサーを持っていますか?もし持っているなら、それらの
責任者にコンタクトしなさい。そして、あなたができるだけ多くのそのナレッジ・
イニシアティブについて調査しなさい。
教育部門がKMの効果に対して価値を加えることができる方法を提案しなさい。
KMイニシアティブのためにKMグループや教育部門、ターゲットした聴衆の代表者と共に
ブレーン・ストーミング・セッションを編成しなさい。
あなたの会社のKMイニシアティブを創案したり、教育部門において方法を発見することは
それらのイニシアティブを補足する。次のことについて考えなさい。
・どのKMイニシアティブが進行中なのか?
・だれがそのイニシアティブを立ち上げるのか?
・だれが会社以外で、そのイニシアティブに参加するのか?
・そのイニシアティブと教育部門の効果の間には関連がありますか?もしあるなら、
どのようにお互いに補足したかを書きなさい。もしくはどのようにお互いが競い合ったかを
書きなさい。
・教育部門がKMイニシアティブに対してどのように価値を加えることができたか?
あるいは、KMイニシアティブが明確なトレーニング・プログラムに対してどのように価値を
加えることができたか?
・会社の中の学習リソースをよりよく活用させることを支援することができる教育部門や
ナレッジ・マネジメント部門の間をだれが提携する能力を持っているのか?
・そのふたつの部門をいっしょに働かせるようにするための方略を開発しなさい。
用語
・knowledge-management initiative:プロジェクト、アクション自体のこと
・chief knowledge officer:部門の「最高知識経験者」として、部門内の「ナレッジ(知識)」を集約し、メンバーに伝えていく役割を負っている人のこと。
(タカシの外資系物語:http://www.daijob.com/dj/ja/column/takashi/takashi70.html)
・training group:教育・研修部門
ナレッジ・ネットワークの要素 |
内容 |
内容データベース |
個々の従業員やチーム、内部・外部の素材から引き出される形式知 |
関連データベース |
暗黙知の供給者である会社の従業員やチーム、顧客、納入業者を指し示すもの |
学習リソース・データベース |
内部・外部の学習リソース(コース、図書館、従業者パフォーマンス・サポート・システム、セミナー、シンポジウムなど)を指し示すものやネットワークを通してのそれらの役立つ学習リソースへのアクセス |
個人・グループ学習を促進するもの |
(知識を求める)学習者や学習リソースの間で討論や対話をすることができるツール |
表8-1.ナレッジ・ネットワークの要素
●4つの要素で考えるべきこと
@Content database
・古い内容ではなく、新しいものを
・正確な内容を
・活発的にする
・使いやすいものを
・賞賛されるべき所で賞賛を与える
・貢献に対する報酬を払う
・コンテンツを使う他の方法を考える
AConnections database
・それぞれの人が持っている、様々な付属情報を載せる
・新しく正確な情報を
BLearning-resources database
・広範囲の情報を載せるべき
・情報を載せるときは、コメントも載せる
CIndividual and group-learning facilitators
・討論はモニターされるべき
・討論の場は維持されるべき
●ISDLのサポートとしてのナレッジ・ネットワーク
learning organization:知識を伝達・獲得・創造できたり、新しい知識・見解を反映するためにそれを対応したものに変更できるスキルの持つ組織のこと
・この本が考えているISDLの目的に一致
・5つのビルディング・ブロックで構成
●5つのビルディング・ブロック;ナレッジ・ネットワークが各ブロックをサポートする方法
@システム的な(ムダが省ける、効果的になる)問題解決
役に立つツールを作ることや人々を一緒の場所へ連れてくることで、システム的な問題解決に役立つ
A実験作業
内容データベースで実験結果を出すことで、2度手間を減らすことができる
関連データベースを使うことで、自分のやっている実験と似ている人を探すことができる
B経験からの学習
内容データベースは従業員が他の従業員の経験から学ぶことを支援
関連データベースは似たような経験をしている人を探すことを支援
C他のものからの学習
関連データベースと学習リソースデータベースは他の人を見つけることを支援
D知識の伝達
これはナレッジ・ネットワークが存在する理由
形式知や暗黙知を伝えることを助ける
●ナレッジ・ネットワークにおける教育組織の役割
・内容データベースの構造や構成を考えるのに参加すべきである
・関連データベースでの個々人のプロフィールを作成するのを助けることができる
・学習リソース・データベースを創造・管理していくために、責任を持つ
・どの個人・グループ学習促進ツールを含むべきかを決めることに参加すべき
・すべてのレベルの従業員にナレッジ・ネットワークの使い方を教える
◇IDポータルサイト
これは、主に「内容データベース」を扱っている。掲示板の機能あたりが「個人・グループ学習を促進するもの」にあたるだろう。
◇Learning Site21
これは、主に「学習リソース・データベース」を扱っている。
◇高山知朗(2002)『知らないと6000万円を失う「使える」企業ポータル 7つの鉄則』(株)オーシャンブリッジ
ここでは、ナレッジ・ネットワークとしての企業ポータルの作り方について記してあります。
今回、この章を読み、現在構築している「IDポータルサイト」の参考となるものがあった。
ここで言われているナレッジ・ネットワークの4つの要素と、「IDポータルサイト」のコンテンツを
照らし合わせて考えようと思う。
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by Kyosuke Okamoto,
Graduate School of Software and Information Science, Iwate Prefectural
University.
Sorry not to having an English version.