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コンピュータと人間の関わり4

1999,12,03 第8回

 

(5)長期記憶つづき
汎用知識と特有知識
汎用知識:世の中に共通して広く通用する知識(カーソルを矢印キーで移動)
特有知識:ある特定のシステムにおいて通用する知識(viのカーソル移動方法)

<設計原則>
できる限り汎用知識を利用して操作できるようにする
 

・記憶しやすい知識
 短期記憶しやすい内容は長期記憶しやすい

<設計原則>
長期記憶させたい内容は意味とセットで覚えさせる
 

・再生と再認
 再生:知識を正確に取り出す
 再認:知識と照らして選び出す

<設計原則>
・再認の方が容易→コマンド入力よりメニューの方が容易
・提示される項目が再認すべき項目に類似していると、再認ミスが起こる
 

(6)意志決定と作業記憶
作業記憶:
・長期記憶から再生した情報を一時的に保存しておく場所
・短期記憶と同じ領域を利用
「カーソルキー、テンキー、ジョイスティック、マウス、Ctrl+WADXキー以外では項目の選択ができません
→(下線部を短期記憶)→(「・・・のキーで選択可能」と読替える)→(・・・を読みなおす)

<設計原則>
・作業記憶させているユーザに考えさせない
・考えさせたあとで記憶させる
 

(7)判断に影響を与える事柄
ユーザの心理特性を利用したり思い込みをさせておくと、提示する情報が不完全でも設計者の期待通りの判断をする

1.錯視...見た目でくっきりはっきりさせる

2.立体感...背景と区別させる ex.影をつける→ボタンに見える→クリック可能
3.体制化...無意味な図形の中に規則性や意味を持たせようとする人間の機能

[ゲシュタルトの法則]
近接の原理:近いもの同士をグループ化して知覚
閉合の原理:閉じた図形として知覚しやすい
類同の原理:同じ性質を持つもの同士をグループ化して知覚

<設計原則>
シンプルな画面で意味的区分をつけることが可能
 

4.先入観...思考を左右するような、前もって持っている概念

<設計原則>
・ユーザに対してまずシステムの概念を正しく形成させる工夫をする
・正しい先入観を持たせれば、効率的操作とストレス防止に役立つ

(図4.19)ただ読んだだけではなかなか話の内容がつかめない
→あらかじめ「洗濯の話」とわかっていれば理解しやすい
 
 

インタラクションスタイル
・指示と操作(homeをコマンドで参照する際、lsが操作、homeが指示)
 ・直接と間接
   GUIの場合、直接選択(指示)
   コマンド入力の場合、間接指示(フォルダ・ファイル名)

   マウスは間接操作、タッチパネルは直接操作

   よって、Windows9xのファイル操作は「直接支持・間接操作」である.
 
 
 
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